「N2O充填確認しました。点火します。3・2・1・・」緊張に震えた高校生の声がアナログ無線機から聞こえてくる。轟音と共に天空に駆け上がるハイブリッドロケット。関東でも3月の風物詩とも成りつつある、伊豆大島での高校生を対象とした「ロケットガール&ボーイ養成講座」での打上の1シーンだ。同講座では、自分達でちゃんと考えて準備をして、(最初から全部教わるのではなく)わからない事も自分達で見つけて、大学生に問いかけて教わりながらチームでロケットに取り組む。機体全長は1.5m〜2m・全重は数kgにも及び、300m〜500mも飛ぶ機体を製造、打上オペレーションを行う。本講座でもモデルロケットは不可欠なアイテムだ。技術がメインの講座ではないが、最初に実施する紙製の手作りモデルロケットの製作・打上が、大きなハイブリッドロケットに挑戦する生徒達に、製作物と作業に関するイメージを作り出すのに大きな役割を果たしている。多くの生徒が今でも、自分のスタート点として最初に打ち上げた小さなモデルロケットを大切に保管している。段階的に自分達の技術やマネジメント力を高めた彼らには是非、次なるステップに挑戦して貰いたい。 ◆ ココをクリックすると多数の写真を見ることができます。 |
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原稿、写真は、千葉工業大学客員上席研究員/和歌山大学宇宙教育研究所所長 秋山 演亮 氏(第2級従事者/指導講師) | ||||